全世界で高い評価を受けたインドが舞台の映画「スラムドッグ$ミリオネア」を紹介します。インド映画のイメージがありますが、監督はイギリス人のダニーボイルが務めており、実際はイギリス映画になります。
この映画はフィクション小説が基になった映画ではありますが、一部事実に基づいている部分もあるので、そういった部分にも触れていきたいと思います。
では、映画の紹介と併せて映画で使われている英語フレーズも最後に紹介していきます。
スラムドッグ$ミリオネアってどんな映画?
この映画はトレインスポッティングで知られるダニーボイル監督の作品で、インド人外交官であり小説家のヴィカス・スワラップの小説「ぼくと1ルピーの神様 Q & A 」を映画化したものになります。
ダニー・ボイル監督はこの時すでに、いくつかメガヒットを飛ばしていましたが、一方で俳優陣は全員がほぼ無名でした。ただ、映画のクオリティーが高く評価されアカデミーでは8部門受賞ほかにも、ゴールデングローブ賞など数々の映画賞に輝きました。
スラムドッグ$ミリオネアのあらすじは?
この映画の主人公はジャマールというインド・ムンバイのスラムで育った少年の生涯を描いたもので、日本でも放映していたクイズミリオネアのインド版番組の内容に併せて物語が進行していきます。
なぜ、彼は質問すべての質問に答えることができたのか。質問の答えを知ることになった経緯を彼の人生とともに振り返っていきます。
物語の中心になるのは、主人公のジャマールとその兄サリーム、そしてラティカという女の子で、スラムでの生活、人身売買などインドの闇の部分が描かれた作品となっています。
実話の部分もある?
この作品はあくまでフィクションではありますが、原作を描いたヴィカス・スワラップはいくつかの事実を元にこのストーリーを思い付きました。
まず、主人公が不正行為を働き質問に正解し、賞金を獲得したということです。これは実際に本家本元イギリス版のクイズミリオネア(Who Wants to Be a Millionaire?)で、不正を働き賞金を得ようとしたチャールズ・イングラムという人物がモデルになっています。不正内容は、観客席にいた妻や友人から咳の合図で頼りに問題に正解したというものです。
また、ある時新聞でスラムで暮らす子供たちの生活状況を知り、そのことからヒントを得てこのようなストーリーが描かれました。
僕は実際インドに訪れたことがあるのですが、そこで幼い子供たちが働いている姿をみたり、死体が転がっているのを目の当たりしたので、この映画で起こっているような話が実際に起こっていてもなんら不思議には思わないです。
では、そろそろフレーズの紹介に行きたいと思います。
英語フレーズ紹介
Tidy him up
「こいつを綺麗にしとけ」
これはジャマールが拷問にかけられ体が汚れてしまった際に、警官が部下に言ったセリフになります。”tidy up”は本来「片づける、綺麗にする」という意味で使われ、単にゴミなどを取って綺麗にするというよりは物を片付けて整理整頓するイメージになります。
I'll get you back
「仕返ししてやるからな」
これは「仕返しをする」という意味でよく使われる決まり文句となっています。日本人は「仕返しをする」と言うときに、ついつい"revenge(リベンジ)"という単語を使いがちですが、それはそもそも動詞ではなく名詞であり、意味も”復讐”といった強い意味になるので、あまりそのようなニュアンスでは使われていません。
以前「仕返しをする」という表現について詳しく解説しているので、さらに詳しく知りたい方はそちらも見てみてください。
Be on time
「時間でどおりに来いよ」
"on time"で「時間通り」という意味になりますね。基本的な表現なので知っている人が多かったと思いますが、”Be on time”とすることで、相手への忠告にも使えるフレーズになります。
今回はここまでとなります。インド人の生活を垣間見ることができる数少ない映画なので、今までインドが舞台の映画を観たことがない人に是非観て欲しい作品です。
ちなみに本作はアマゾンプライムやU-NEXTで観ることができます。どれも無料トライアル期間でも観ることができます。