今回はTOEICによく出てくる単語で、アメリカとイギリスで発音の仕方が違うものを紹介します。
後半では、TOEIC頻出ではないものの、同じ単語でアメリカとイギリスでそれぞれ意味が違う単語や表現があるので、それも一部紹介します。
では、早速いきましょう。
TOEIC単語から学ぶアメリカ発音とイギリス発音
・「Schedule」
アメリカ:「スケジュール」
イギリス:「シェジール」
冒頭の音が違いますね。おそらく日本では、アメリカ式を採用して発音している人がほとんどでしょう。
TOEICではあえてイギリス式で発音されていることも多いです。また、冒頭の音の違いだけなく、両者とも最後のルは通称ダークLと呼ばれ、日本語のはっきりとした「ル」とは発音されていないので、それも気を付けてください。
・「Vase」
アメリカ:ヴェイス
イギリス:ヴァーズ
花瓶という意味の単語ですね。自分はTOEIC受けるまで、イギリス式は知りませんでした。
最初に聞いたときBirdsかと思いました。TOEIC対策本には、この単語はイギリス式の発音でしか出ないと書いてありました。
・「Advertisement」
アメリカ:「アドヴァタイズメント」
イギリス:「アドヴァーティスメント」
これは広告という意味の単語ですね。これもTOEICを受けるまでイギリス式は知りませんでした。これらは音も違うのですが、ストレスの位置も違います。
アメリカ式はタイの部分にストレスが置かれ一方、イギリス式はヴァーの部分にストレスが置かれます。
・「Data」
アメリカ:「デイタ」
イギリス:「ダーダ」
これは、アメリカ人でも「ダータ」と発音する人がいたり、逆にイギリス人でも「デイタ」と発音する人もいたりするので、あくまでこういう傾向があるという程度です。
ちなみに実際に僕が受けたTOEICでは、オーストラリア人が「ダーダ」とこの単語を発音していました。知ってる人も多いと思いますが、オーストラリアはイギリスからの移民で建国されたこともあり、彼らの英語はイギリス英語が基となっているため類似点が多いです。ニュージランドも。
ちょっとここで、オーストラリアのアクセント(訛り)についての小話を。
オーストラリアには元々先住民が住んでおり、そこへイギリス人が移民してできた国ですが、その移民してきたイギリス人というのが、実は一般の人たちではなく、犯罪者で流刑されていた人が多かったのです。
また、そういった人たちは労働層や貧困層が多く、そこで話されていたコックニーアクセント(ロンドン下町アクセント)が現在のオーストラリアの英語の基となっているそうです。ちなみにコックニー発音はイギリス国内ですら、聞き取りにくい訛りの一つと認識されており、アメリカ英語しか聞いたことがなければ90%以上理解不能なぐらいです。
個人的にも、今まで聞いたアクセントで一番聞き取りにくいです。英語圏のアクセントとは思えないぐらい(笑)インド英語なんて比じゃないです。
もしコックニーアクセントが気になった方は、昔のベッカムの動画を見てみるといいです。今はすっかりそのようなアクセントはなくなっていますが。
こういったことからオーストラリアのアクセントも比較的、日本人には聞き取りが難しいです。ただそれは、聞く機会が少ないので、仕方がないと思います。
日本ではイギリス英語の教材ですらあまりないので、やはりそれぞれのアクセントを持つ人としゃべる機会を増やすか、そのアクセントが使われている映画やドラマを見るしかないと思います。
話が長くなりましたが、アメリカとイギリスの単語の違いに戻ります。
・「Mobile」
アメリカ:「モウボゥ」
イギリス:「モバイル」
これはさっきまでとは異なり日本では、イギリス式が採用されています。日常会話でもよく使う言葉なので、是非アメリカ式も覚えてみてください。
・「Garage」
アメリカ:「ガラージ」
イギリス:「ガリッジ」
これはどちらも日本語のガレージは結構音が異なります。ここではどちらも「ガ~」と書きましたが、グゥアという感じの音にも聞こえます。
気になった方はオンライン辞書サイトなどで発音を確認してみてください。
アメリカとイギリスで意味が異なる単語
今度は同じ単語でアメリカとイギリスで意味が異なるものをご紹介します。
・「Mad」
アメリカ:怒っている
イギリス:気が狂った
アメリカであれば、気が狂っていると言いたければ「CRAZY」というのが一般的。もちろんイギリスでも使われています。
・「I'm pissed」
アメリカ:めっちゃムカついている
イギリス:めっちゃ酔っぱらってる
これは使い方によって相手に誤解を生むので、知っていた方がいいでしょう。
ちなみ「I'm pissed off」 といえばどちらでも、怒っているという意味で認識されています。
アメリカの場合"off"があってもなくても同じ意味になります。
今回はUS/UK間で違いのある単語を紹介してきましたが、必ずしもすべてのアメリカ人やイギリス人がこのように発音するわけではありません。あくまで傾向が強いということです。
ただやはり世界的にみるとアメリカ英語基準となっているところが多く、イギリス人でも外国人と話す機会が多い人であればアメリカ発音に合わせて発音している人が少なからずいます。(多分その方がコミュニケーションが円滑に進むから?)
なんだか覚える量が増えてややこしいと思うかもしれませんが、まず同じ単語でも違った発音がされるものがあるんだな、というぐらいの認識で大丈夫です。最初からこの単語はこういう発音と決めつけてしまうと、知っている単語でも聞き取れなくなってしまいますので。
今回お話ししたこと以外にも、イギリス英語とアメリカ英語の違いはいくつかあるので、また、後日シェアしたいと思います。