映画「ルーム」とそのセリフから英語フレーズを紹介します。この映画には良い意味で裏切られました。実話が基になったストーリーではあることに加え、細かいシーン描写やストーリーの展開が素晴らしく自然に引き込まれました。
監禁事件を描いているため少しサスペンス要素もありますが、ヒューマンドラマのテイストが強く心を揺さぶる作品になっています。個人的に、この2,3年で観た映画の中ではベスト3に挙げたいぐらいです。
では、詳しく紹介していきます。
「ルーム」ってどんな映画?
2016年に公開された作品で、実話の監禁事件をモデルとした小説を映画化したものになります。主演のブリー・ラーソンはアカデミー主演女優賞に輝くなど多くの映画賞を獲得し映画批評家から高い評価を受けています。
「ルーム」のあらすじは?
5歳の誕生日を迎える少年ジャックはママと"部屋"で生活をしています。そこには、TVや調理器具、風呂、トイレなど一見生活に困らない物が揃っています。
また、何日か毎にオールド・ニックという男が食料を持ってきてくれるので、飢え死にすることもありません。
ただ、ジャックは生まれてから"部屋"を出たことがなく他の世界を知りません。動物や自然の存在をTVや絵本から知ってはいるものの、それがリアルではないと思っています。
そんなあるとき母親のジョイは、彼に実は私たちはここに数年前から監禁されていて、外には"世界"が広がっていることを伝えます。
そして彼らはなんとかして"部屋"から脱出を試みようとします。
単なる脱出劇ではない
映画の前半では監禁生活が描かれており、一見悲壮感が漂っているように感じかもしれませんが、そこにはどこにでもあるような親子関係が描かれています。
息子を愛する母親、ママを愛する息子。
時にママに甘え、時にママに反抗するジャック、2人のやり取りは映画のシーンには思えないリアリティがあります。
子供としての視点が忠実
生まれてから一度も外の世界が観たことがないジャックの言動や反応がすごく自然に描かれていると思います。
何もしらない子供は周りからさまざな影響を受けて成長しますが、ジャックの場合は、影響を受けるのは部屋の中で起こることのみ。他の多くの子供たち当たり前に知っていることもしらないのは当然のことです。
子役のジェイコブ・トレンブレイはその世界観を見事に演じきっています。彼の演技は、自分の子供の頃を思い出せます。
母親の苦悩も描かれている
この作品の後半では、母親に焦点が置かれることが多くなり、そこでは1人の人間としての苦悩が描かれています。
それは、彼女は親としての1面だけではなく、事件の被害者として、娘としてなど様々な彼女について知ることになります。
日常生活ではどんな人でも周りの環境に合わせて、自分の立場を変えて行動しているのではないでしょうか。母親として、父親、部下、上司、子供としてなど一つの役割しか持っていない人の方が珍しいのではないのでしょか。
そういう意味で、この映画には感情移入するシーンが多く、心を揺さぶるものになっています。
では、最後にセリフからフレーズを紹介します。
英語フレーズ紹介
Once upon a time
「むかし、むかし」
これは、子供に絵本を聞かせるときに使うフレーズで、物語の最初の語りでよく使われます。日本語でも言うように「むかしむかし、あるところに・・・」と同じニュアンスです。
Stay still
「じっとして」
これは、決まり文句のようなもので、相手に何かするために体を動かさないでほしいときに使うフレーズで、親が子供に何かしてあげているときに使うのをよく聞きます。
I'm gonna turn in
「もう寝るよ」
"turn in"で「寝床に行く、提出する」という意味になります。"turn in"には他にもいくつか意味がありますが、この2つの意味で使われることがほとんどです。ちなみに、これは気まずさを感じていたジョイの父親がその場を離れようとしたときのセリフです。
今回はここまでとなります。ちなみに今作は、アマゾンプライムやU-NEXTで観ることができます。どれも無料トライアル期間でも観ることができます。