映画「ギルバート・グレイプ」から日本人が勘違いしやすい英語フレーズを紹介します。この映画は若かりし頃のレオナルド・ディカプリオとジョニー・デップが共演している貴重な作品となっています。
では、作品の紹介をしてから英語フレーズを紹介していきます。
「ギルバート・グレイプ」ってどんな映画?
この映画は1993年に公開された作品で、ディカプリオとジョニー・デップが俳優として評価されるきっかけとなっています。どちらも現在の俳優像(ディカプリオはやり手の青年風、ジョニー・デップは奇抜なキャラクター)とかけ離れ、素朴なヒューマンドラマの中で演じているのが非常に新鮮です。
特にディカプリオが演じる知的障害の少年には俳優として才能をまざまざと見せつけられます。
内容はアメリカの田舎街に暮らすギルバートが知的障害のアーニーや家族の面倒を見ていくなかで起こる様々な変化を描いたものになります。
ところでこの映画のオリジナルタイトルをご存じでしょうか。邦題のギルバードグレイプではなく、「What's Eating Gilbert Grape」となっており、これは「ギルバード、何に苦しんでいるだい」という意味になります。
"What's eating you"で「どうしたんだ?」という意味で使われるようです。ここでの"eat"は「食べる」という意味ではなく「苦しめる」という意味があるようです。僕自身この映画を観るまで知らなかった表現なので、そこまでメジャーではないかもしれませんが、この映画が好きであれば知っておいても損ではないでしょう。
あらすじは?
地元の食料品店で働くギルバートは知的障害の弟アーニーの面倒をみながら生活をしています。
ある時、ギルバートは旅でその街にやってきた女性ベッキーと出会います。ずっと同じ街で暮らしてきたギルバートとは異なった価値観を持ちながらも、徐々に彼らは仲を深めていきます。
そんななかアーニーが街の給水塔のよじ登ったことが原因で留置場に入れられてしまいます。これがきっかけとなり、ギルバートの周辺の出来事が大きく変わり始めます。
閉塞感とそこからの脱却
この映画の素晴らしいところは、町が都市化の流れから取り残された閉塞感を描きながらも、そこから抜けだそうする希望も感じさせるところではないか思います。
ギルバートは田舎街で暮らすことにそこまで不満を持っているわけではありませんでしたが、ベッキーとの出会いや家族の変化を通して徐々にその気持ちが変化してきます。
かといって田舎がダメだ、都会がいいとかそんな単純なことではなく、絶妙なギルバード成長具合にリアリティがあり心にすっと入りこんでくる作品となっています。
では、最後にセリフからフレーズを紹介していきます。
英語フレーズ紹介
I'm not tired
「眠たくないよ」
これはギルバートが弟のアーニーを寝かしつけようとしている時にアーニーが言ったセリフになります。
"tired"と聞けばほとんどの人が「疲れた」という意味を想像すると思いますが、実は「眠い」という意味もあります。非ネイティブ話者は「眠い」と言いたいときに"sleepy"を使いますが、大人のネイティブ話者は実はあまり使わない表現です。実際の会話や映画、ドラマでも大人が"sleepy"を使っているのはあまり聞いたことがないのではないでしょうか。
もし使うとしたら、子供だったり、寝起きのシーンぐらいだと思います。夜疲れて眠いときには、"I'm tired"といえば相手には「眠たい」ということが伝わります。
Good bye
「またいつか」
こんな簡単なこと知ってると思うかもしれませんが、注意してほしいのはこの表現のニュアンスです。別れのあいさつとしては認識している人が多いと思いますが、「バイバイ」といったニュアンスより「また、いつか」というように、しばらく会えないもしくはもう2度と会わない場合に使うのが一般的です。
なので、友人など身近な人に使うと相手に距離を感じさせる表現になるので注意してください。日本語の「バイバイ」のニュアンスであれば、"Bye"や"See you later"などが近い表現になります。
All you have to do is turning 18
「ただ18歳を迎えればいいのよ」
"All you have to do is~"で「ただ~すればいい」という意味になります。直訳すると「あなたがしなければいけないすべてのことは~」となりますが、この日本語訳だとやることが多いような響きになりますが、実際はこれだけやれば良いという意味なので、ニュアンスとしては逆の響きになるので気を付けてください。
今回はここまでとなります。ハリウッドを代表する2大俳優が出ており、作品のクオリティも素晴らしい割にそこまで知名度がないのが惜しいです。