2014年1月1日0時、僕はここで新年を迎えた。それは今から4年以上も前のこと。このNYタイムズスクエアのカウントダウンに参加するために、大学時代の友人と年末にニューヨークへ行った時の話。
今回は特に、カウントダウンでの壮絶な体験をシェアしたいと思います。
皆さん年末になるとTVで、NYのタイムズスクエアでカウントダウンをしているのを見たことありますよね。
新年を迎えた瞬間に、周りの人たちとハグしてキスしているやつ。それに参加すれば、僕にもそんなチャンスがあるのではないか。
そんなことを考えながら、年末のニューヨーク旅行を決めました。
もちろん、それだけではなく、世界の中心地として、経済・音楽・美術・映画といったあらゆる分野の最先端に触れることができるというのもすごく魅力的でした。
ニューヨーク渡航前
行く前にカウントダウンについて調べると、何時間も待たないとよくテレビで見ていたTOSHIBAの看板とくす玉は見ることができないとの情報がありました。
(この看板は残念なことに、経費削減のため2018年5月に撤去されたそうです。)
出典元:http://www.hawaiipublicradio.org/post/
いくつか実際に行った方のブログを見ていると、
・長い時間待ってたけど、トイレに行くためにバリケードを一度抜けると看板の見える正面の通りに戻るには一番後ろまで戻って、並び直さないといけなくなった。
・待っている間、疲れないように椅子を持参した。
・トイレ対策にオムツをして臨んだ。
さすがにオムツはちょっと、なあと思いながらも、これは結構大変な戦いになることは間違いないと確信しました。
現地到着、一足先にNY観光
現地についたのは29日だったので、カウントダウンの日までいくつかのニューヨークの観光地を回りました。
左はミュージカルの「CHICAGO」。もちろんすべて英語だったので、何を言っているのかわからない所もありましたが、音楽やダンスだけでも十分楽しめました。チケットは事前に予約してから行きましたが、当日でも空いていればカウンターで購入可能でした。
右はグッゲンハイム美術館。見た目のお洒落さに惹かれて、行きました。正直、観た作品はあまり覚えておらず。帰ってきてから、なぜアンディ・ウォーホールの作品が飾られている近代美術館に行かなかったのか後悔しております。
これは1884年に建てられたダコタハウスという歴史ある高級マンション。すぐ向かいには、セントラルパークがあります。
なぜここに行ったかというと、ここはビートルズのジョン・レノンが撃ち殺された場所なのです。不謹慎ながら今でも多くのファンが訪れるそうです。僕も、一度彼が住んでいた場所をこの目で見ておきたいと思い訪れました。
入口の門は少し悲し気な雰囲気があるような気がしましたが、ただ多分そういう気持ちで見ていたからだと思います。
ニューヨーク観光についてはこれぐらいにして、ここからはカウントダウン当日について話していきます。
万全の準備で迎えたカウントダウン当日
当日は、何が何でもあのTOSHIBAの看板を見るため、念には念をということで、丁度日付が変わる12時間前にホテルを出発しました。
会場のタイムズスクエアには、確か13時ぐらいに着いたと思います。
ただ、カウントダウンのため看板近くの正面の通りは横道からの侵入を防ぐためバリケードがされており、思っていた場所から入れず、例にも漏れずバリケードがされていない後ろまで戻ることになりました。
ようやく正面の通りに入れたときは14時ぐらいだったと思います。
ここからが地獄の始まり。
ずんぶん後ろまで戻ったので、もうそこからはあの看板は全く見えなくなってしまいました。
せっかく万全を期して12時間も前に出て、トイレに行かないようにするために、飲み物もほとんど飲まずに来たのに、これかーと。
ただ、そこから時間が経つに連れて、どんどん前に進むことができました。
待っている間もカウントダウンライブに出演するアーティストの楽曲がかかり、最初の数時間は特に問題なく過ごすことができました。
確かこの年は、BlondieとIcona Pop等が出ていたと思います。
CMで一度は聞いたことがある曲ではないですか
今でもクラブではよくかかるパーティーチューン
日も落ちかけた頃、ようやく看板が見える位置あたりまで来ることが出来ました。
アーティストたちのライブもスタートしていきました。
ただ、実際に彼らが見える位置までは来ておらず、液晶を見ながら雰囲気だけ楽しみました。
そして、彼らのライブもすべて終わり、残すはカウントダウンだけとなりました。
気が付けば、かなり前まで来ており、簡単な荷物検査を受けて一番前のバリケードの位置までたどり着きました。
(確かリュックやバックパックは持ち込みできなかったと思います。また荷物があると持ち運びが大変なので最低限の荷物だけで行った方がいいと思います。)
ここまで来ればカウントダウンのスポンサーであるニベアのグッズ(記念帽子とニベア備品セット)がもらえます。その年限定のものなので、プレミア感があります。参加される方は、なんとかこれはゲットしたいところですね。
この頃になると雪もちらつきはじめ氷点下の空気が、全身を痛めつけてきます。
(防寒着必須、寒すぎてカイロがあまり役に立たないくらいでした。)
足もずっと立ちっぱなので、前に動かすのがやっとという感じ。
まさに苦行でした。でも、ここで帰ったら何のためにきたのか。
ただその使命感のもと、ひたすら待ち続けました。
22時を回った頃、一緒に待っていた友人がついに耐え切れなくなって、ホテルに帰ると言いました。
正直、この辛さを考えると何も言えませんでした。元々こちらが無理を言って誘ったこともあり、引き留めることはできず、ここからは一人で待つことに。
一分一秒が長い。
早く帰りたい。
寒い。
足がおかしい。
あれ、足動かない。
あっ動いた、良かった。
なんて繰り返しいる内に
ついに
10
9
8
7
6
5
4
3
2
1
ボカァァァァァーン!!!!!!!!!!!
カウントダウンを終えて
終わった。やっと終わった!
みんな一気に盛り上がってる!!
と思ったら
あれ誰も僕にハグしてこない。
あれ?ていうか誰もキスしてない。
どういうこと?
ぼうっとしている間にみんなそそくさと帰り始めた。
なんか思ってたのと違う。
まぁとりあえず目的は果たせたので、帰るか。
あれ足が、曲がらない。曲げようとすると痛すぎる。
というわけで帰りは、ロボット歩きでなんとかホテルにたどり着きました。
やっと部屋につき、ドアノックすると応答無し、友人はすでに寝ていました。
しばらくの間、部屋にも入れないという散々でした。
これが僕のNYでの最初で最後のカウントダウンです。
もしどうしても参加したい方はタイムズスクエア沿いのホテルに泊まることをおすすめします。
近くのホテルであれば別に長時間並ばなくても、ホテルから雰囲気を味うことができると思います。
もしくは僕たちのように苦行を味わうか。
最後に、苦し紛れに撮ったTOSHIBAの看板をどうぞ。画質は言わずもがな