今回は英語学習する上で非常に役立つアプリ”ANKI”を使って効率的に英単語や決まり文句やイディオムを覚える方法についてシェアします。ちなみに僕は今までこのアプリを使って5000個以上の表現を覚えてきました。※ちなみに2023年3月現在で登録したカード数は"16213枚"

 

他のサイトでも解説はありますが、PC版の紹介が多く、実用性が高くかつ操作が簡単なスマホ(Android)版の解説サイトがあまりないので、その視点からアプリを紹介していきます!



ANKIとは??

ANKI公式サイト https://apps.ankiweb.net/ より引用

 

ANKIとはフラッシュカードの要領で物事を暗記していくために開発されたソフトウェアで、MacやWindowsといったPCデバイスや、アイフォンやアンドロイドといったスマホデバイスで使用が可能です。

 

念のために"フラッシュカード"がどういうものかわからない方のために説明しておくと、一枚のカードの表裏を使って2つの単語をセットで覚えていくというものです。

 

多くの方が学生の頃に一度は使ったことがあるのではないでしょうか。

 

では、ANKIを使うメリットに触れてから、具体的な使い方について説明していきます。ちなみにPCやアンドロイドへのインストールは無料ですが、Iphoneアプリの場合は3千円となかなかの高額アプリとなっています。

 

ただ今まで僕が得てきた知識量を考えると3千円でも十分価値があると思います。確かにアプリとしてはかなり高額だと思いますが、英語学習者であれば今まで英語学習にどれだけのお金と時間を注いできたかを一度考えてみてほしいです。それらが一体どれだけのコストパフォーマンスを出してきたか。

 

今の時代お金をかけようがかけなかろうがいくらでも有効な学習方法はあふれていると思いますが、そんな中でも"ANKI"を使った方法は学習時間に対して得られる知識量は桁違いです。

 

ではメリットを見てきましょう!

ANKIを使うメリット

・必要なことだけを覚えるので効率が良い

 

従来、英語学習の暗記とは単語帳やフレーズ集を使ったものがメインだった思いますが、それでは自分にとって必要性のあると思う単語以外も覚えることになってしまいます。そこでANKIのような自作のフラッシュカードを使うことで、自分が覚えてみたい表現のみにフォーカスできるので無駄がなく効率的です。

 

たまに英語学習者でレベルに合っていないにも関わらずやたらに難しい単語ばかり覚えようとする人がいますが、単語というのは使いながら覚えていくのが正しいステップです。

 

なので短期間では覚えていたとしても、レベルに合っていないので、使用する可能性が低く結果的に忘れていくことが多いです。なので自分のレベルにあったものをもしくは身近な単語や表現を選定して覚えていくのが効率的です。

 

覚えたい、知っておきたい表現にフォーカスすることで暗記という一見退屈そうな作業も楽しくすることができます。

 

 

・難しい表現でも繰り返しで簡単に覚えることができる

 

何度も覚えようとしてもなかなか覚えられない表現ってあったりしませんか?僕の場合、例えば"subsequent"と"substantial"がどっちがどっちなんだか、しょっちゅう意味がこんがらがっていました。ANKIを使えば、忘却曲線を元に考えられた頻度で問題を出してくれるので、難しい表現であっても何度も出題されることで簡単に確実に覚えていくことができます。

 

例えば、「次の、引き続きの」という表カードに対して、裏の「subsequent」という答えがすぐに出てこなければ、選択肢中から"もう一度"を選べばその場でまた問題を出してくれるというような感じです。もちろん他にも選択肢はあり、その選択肢によって次の日や1週間後といった具合に次の出題タイミングが変わってきます。

 

要するに覚えているものには時間はかけずに、覚えられていないものには自動的に時間をかけてくれるのです。

 

英語学習者で伸び病んでいる人の多くがただ単語を知っているレベルと使えるレベルに大きな開きがあることに気付いていない気がします。使えるレベルというのは日本語を見たり頭に思い浮かんだ瞬間に即座に英語で言えるということです。

 

ある程度英語を流暢に話すためには、ゆっくり考えて思い出せる単語や表現なども忘れているとみなし、自分の言いたい表現を一瞬で出てくるレベルまで落とし込む必要があります。

 

 

・正確な意味で表現を覚えることができる

 

単語や表現を覚えるときに英和・和英辞典などの日本語を訳をそのままで覚えたりしていませんか?そういう覚え方をするといざ使おうと思ったときに、適切に使えない場合があります。

 

例えば「気付く」の英語は「何ですか?」と質問されたとして、noticeやrealize, recognizeと言った単語が思いつくかもしれませんが、それぞれ意味は異なります。同じようには使えません。

 

(見た目などの視覚により)気付くnotice

(はっと)気付くrealize

(存在として)気付く、認識するrecognize

 

のような使い分けになります。何が言いたいかというと、一つの日本語訳だけに頼るのではなく例文をたくさん確認する、英英辞書の定義を確認するなどして英単語や表現の”意味”をしっかりとらえた上で、自分なら日本語でどのように説明をするかを考え、それをカードの表側に登録する。

 

こうすることで、その場での理解が深まる上、もし意味を忘れたとしても自分の解釈した日本語をANKIで確認することで"意味"を簡単に思い出すことができます。

 

効率化を謳って単語帳データをいっきに転送するという考えもありますが、それよりひとつひとつ丁寧に意味を調べてカードを作成する方が記憶に残りやすい上に意味も正確に覚えることができると思います。

 

・音や図とセットで覚えることができる

 

何かの物事を覚えるときに、画像やセットで覚える方が文字同士だけより覚えやすいです。ANKIでは画像や音声の挿入ができるので、文字だけでは説明できないことを上手く描写することができます。例えば"photobomb"という単語、日本語でぴったりの言葉はないですが、写真を見れば一瞬で意味はわかると思います。

 

画像はGoogle imagesから引用するのがおすすめです。

 

 

・検索が容易なので、忘れた表現もすぐに確認できる(自分用の辞書)

 

勉強熱心な方は今まで学んだたくさんの表現をノートに書き留めている方が多いと思いますが、以前書き留めた表現を調べたいときにいちいちページをめくってその表現を探すことに手間を感じたことはありませんか。何だったら探し出せず、また一から調べてしまう。

 

ANKIであれば登録したカードの文字列検索で英語か日本語かどちらを断片的にでも覚えていれば検索して簡単に表現を見つけ出すことができます

 

いちいちネットで調べ直す必要がないので、時間を無駄にする必要がありません。

 

・オリジナル単語帳を使うことでモチベUP

 

最後はおまけみたいなものですが、ある程度リストができてくると自分だけのデッキに愛着が湧いてきて、一度デッキに登録した表現は自分を表す一部のようになってきます。

 

スラングが好きな人、アカデミックな単語な好き人、ことわざなどの決まり文句が好きな人など、人それぞれ好みがあると思いますが、どんなリストにせよ自分の興味心だけできた表現集や単語帳ほど魅力的なものってないと思います。

 

では、ここからはANKIの実際の使い方を紹介していきます。



ANKIの使い方

①デッキを作成する

 

まず"Ankidoroid"アプリをインストールしてください。(ANKIという名前の別のアプリがあるので注意)。インストールができたら、早速アプリを起動して、デッキ(カードの束になるもの)を作ります。まず右下の+ボタンを押して、その後に"デッキを新規作成"、そして名前を付けます。

 

デッキはいくらでも作れるので、用途ごとに分けると良いと思います。日常会話、専門用語、スラング、TOEIC、英検などなど。ただあまり分けすぎると使いづらくなるので注意が必要です。また英語と日本語のカードの表裏を別々にデッキを作るのも良いと思います。

 

基本的には日本語を表にするのを推奨しますが、難単語や知っているぐらいでいいやというものを覚える場合は英語を表にしても良いと思います。(簡単な漢字は書けた方が良いけど、難しい漢字は読めればOK。そんなイメージです)

 

日本語を表に推奨する理由としては、基本的に多くの日本人は英語を話すときに日本語がまず頭に思い浮かぶからです。その頭に浮かんだ日本語を素早く英語にすることが大事なので、最初から英語を表にすると実際の会話と思考回路が異なってしまうためです。

 

「英語は英語で学ぼう」ってよく聞くし、日本語の訳を入れて大丈夫なの?って思うかもしれませんが、日本語→英語で覚えてもそれらの表現の使用頻度が高まるにつれて、意味として頭に入っていき日本語の介在率は減っていくので、無理して英語脳を意識する必要はないです。

 

誰も”RED”という英単語を頭の中で赤色だと訳さないですよね?それは単純に何度も耳にして日本語でいう"赤色"という”意味”として頭にインプットされているからです。

 

英語がぱっと出てくるようにしてあげるには自分の使う日本語を上手く間に挟む+復習する回数が重要になります。

 

 

②ノート(カード)を作成する

 

カードを追加したいデッキを選んだ状態で、ノートを追加を押し、そしてfront(問題)、back(答え)を入力します。それぞれ入力を完了したら上部にあるチェックを押します。これでカードの登録完了。

 

あとはこの作業を繰り替えし、たくさんのカードを登録して、それぞれのデッキ表示画面でデッキを選択すれば毎日問題が出るので、更新されるたび毎日ひたすら問題を解いていくだけです。

 

②-a画像を挿入する

 

一度作ったカードに追加で画像を添付する方法を紹介していきます。デッキ表示画面で左上の3本線のハンバーガーメニューを押します。そしたらメニューが出るので、そこでカードブラウザを選択します。すると以前に登録したカード表示されるので、追加を加えたいカードを選択します。

 

 

先ほど紹介したカードの入力画面に戻ってきたところで、画像を挿入したい側のクリップボタンを押します。今回は裏に入れることにします。そして、事前に用意しておいた画像(Google imageを推奨)をスマホのフォルダから選択します。選んだら上記のような画面になるので、右上にあるチェックボタンを押す。

 

 

これで画像が取り込まれたので、これで良い場合は右上でチェックマークを押して、カード入力画面で再度チェックマークを押せば画像挿入の完了です。

 

ただ上記のようにスクリーンショットで撮った画像を取った場合で、余分な部分をトリミングしたい場合は右上のチェックは押さず、画像トリミングを押します。次に、トリミングをお好みで行いチェックを押します。最後に自分で行ったトリミングで良ければそのままチェックを押します。そして上記同様にカード入力画面に戻ったら、チェックマークを再度押します。

 

チェックマークを押す頻度が多いので毎回忘れないようにしてください。画像が添付できてもチェックを押さずに戻ると元の状態になってします。

 

 

②-b音声を挿入する(自動) ※追記

 

実はいちいちカードごとに音声データを入れなくてもすべてのカードを自動で読み上げてくれる機能がANKIにはついています。

 

手順としてはすごく簡単で、

 

左上の3本線のメニュー → 設定 → その他 → テキスト読み上げにチェック

 

これだけです。


すごく便利ですが、ひとつだけ難点があり、カードに漢字で入力したものは中国語読みになってしまうことが多々あるので、日本語入力する際はカタカナやひらがなを多めに使うことを推奨します。

 

 

 

長々と説明しましたが、ざっとこんなところです。他にも細かな設定はありますが、基本的なところは、これらの工程ですべてカバーしていると思います。

 

 

ここまで、見て色々面倒くさいそうだな~と思った方がいるかもしれませんが、この面倒くささが後で効いてきます。人からパッと教えられたことより自分で努力して学ぼうとしたことの方が記憶に残ると感じたことはないでしょうか。はい、そういうことです。

 

 

というわけで、ここまでが"ANKI"を使った英語表現の暗記法の解説となります。重要な内容だけをまとめた上にかなり細かくを説明しているので、一部の人にとっては少しくどかったかもしれませんが、少しでも多くの英語学習者のためになればと思って書いたので、わかる人は必要なところだけサラっと見てもらえれば良いと思います。

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